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2025.11.02

老舗帽子店・YOKOI BERETの手仕事 ― ウール帽子ができるまで

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提供:ヨコイベレー

埼玉県・春日部市に工房を構える老舗帽子店・YOKOI BERET(ヨコイベレー)は、
実は“日本で唯一、帽子のクリーニングができる会社”なんだとか。

他社では使わない高級素材を惜しげなく用い、
手間のかかる製法を守りながら、YOKOI BERET(ヨコイベレー)でしか作ることが出来ない唯一無二の帽子を生み出しています。

ここでは、そんなYOKOI BERET(ヨコイベレー)の帽子たちができるまでの工程と、
永く美しく保つためのお手入れ方法をご紹介します。

 

1つの帽子ができるまで

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提供:ヨコイベレー

まず、専用のニッティングマシン(編み機)で帽子の原型を編み上げるところから始まります。
その後、本体と付属パーツをつなぎ合わせる「リンキング」という工程へ。
糸と糸を丁寧につなぎ、形を整えていきます。

続いて行うのが、縮絨(しゅくじゅう)。
洗濯機のような専用の機械で、水を使い回転させながら毛羽立たせるのです。
この工程により、ニットが縮み、表面がフェルトのようになるんだそう。

縮絨を終えたら次は自然乾燥でゆっくりと水分を抜きます。

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提供:ヨコイベレー

機械を使って乾燥させるのと比べると時間も手間もかかります。
それでも自然乾燥にこだわるのは、より風合いの良く
ふんわりとした仕上がりになるから。
職人たちはあえてこの方法を選んでいるんです。

乾燥後は、金型にはめて熱を加えながら成型。
ここでフォルムが形づくられていくのです。

そして毛羽立った表面を専用のバリカンにより毛刈り。
職人が一つひとつ丁寧に時間をかけて、滑らかな質感に整えます。

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提供:ヨコイベレー

タグなども手作業で縫い付けて、検針機で安全を確認したあと、
型崩れを防ぐために緩衝材を丁寧に詰めて梱包。
こうして、一つの帽子が皆さまのもとへと届けられます。

そして梱包の前の最終作業。
商品の型崩れを防ぐために、緩衝材を職人が詰めていきます。

手間を惜しまず丁寧に仕立てられたYOKOI BERETの帽子。
その工程を知ることで、手にしたときの温もりがいっそう感じられるはず。

永く使うために ― 帽子のお手入れ方法

良い帽子は、使う人の手によって育っていくもの。
ここからは、ヨコイベレーの帽子を永く美しく保つためのお手入れ方法をご紹介します。

汗などの汚れには

帽子の内側のリボン部分を、水にぬらし固く絞ったタオルで
やさしく叩くように拭き取ります。

乾かすときは吊るさずに、さかさまにした状態で陰干しを。

ドライヤーの使用は形が崩れてしまう原因となるので
ご使用は避けてください。

ウール素材は、もともと水に弱いため
水に濡れてしまったら、カタチを整えて陰干しすることをおすすめします。

帽子の内側には、少量の除菌スプレーを定期的にかけてあげることで
防臭にもなるのだとか。

化粧品などの汚れ

薄めた中性洗剤やクレンジング剤を浸したタオル、または、
市販のクレンジングシートなどでさっとふき取ります 。

その際、帽子本体に染み込まないように気を付けて。
強く押し付けず軽く拭くようにして汚れを落としてください。

その後は、形が崩れないよう陰干しで乾かすようにしてください。

保管方法について

ご使用後の保管は、陰干しして十分乾燥してから
日陰で湿度の低い場所へ箱や紙袋に入れるなどをして収納するのが長持ちのコツ。

湿度の高い場所での保管は、帽子が痛んでしまう原因なのだとか。

ビニール袋などの通気性の少ないものは、湿気がこもってしまうこともあるのでお控えください。
ウール素材は、直射日光や激しい乾燥による劣化が生じる可能性もあるのでご注意を。
保管場所を見直すことで、より長く愛用いただけます。
 


老舗帽子店・ヨコイベレーの帽子づくりは、職人の確かな技術と誠実な手仕事によって生まれています。

手に取ったときに感じる上質な生地の心地よさ。
その一つに込められた技と想いを、ぜひ感じてみてください。



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