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2026.02.26

ホワイトデーは日本生まれ?

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バレンタインデーからおよそ2週間。

甘いチョコレートの余韻が残るなかで、「さて、お返しはどうしよう」と考え始めている方も多いのではないでしょうか。

実は――
ホワイトデーに“お返しをする”という習慣は、日本で生まれたものだと言われています。

今回は、ホワイトデーの由来と、その背景にある日本ならではの文化について、ご紹介します。

日本のお返し文化から生まれたホワイトデー

欧米では、バレンタインデーは「恋人たちが愛を伝え合う日」。
男性から女性へ、あるいはお互いにプレゼントを贈り合うのが一般的。

そのため、「もらったから1か月後にお返しをする」という文化は存在しないのだそう。

一方、日本には古くから、
贈り物をいただいたら、きちんと返礼をするという風習がありますよね。

お中元やお歳暮、内祝いなど、贈答の文化は暮らしの中に深く根付いています。
その“お返しの心”と、昭和後期の菓子業界のプロモーションが結びつき、
ホワイトデーが形づくられていったと言われています。

文化と商いが重なり合い、新しい行事が生まれる。
そこには、時代の空気がしっかりと息づいているんです。

ホワイトデーの起源とは

ホワイトデーの始まりにはいくつかの説がありますが、いずれも1970〜80年代にさかのぼります。

マシュマロデー説

1970年代、福岡の老舗菓子店が
「バレンタインのチョコを、僕の優しさ(マシュマロ)で包んでお返しする」
というコンセプトで、チョコ入りマシュマロを販売しました。

3月14日を「マシュマロデー」としてキャンペーンを行ったのが始まり、という説です。
やわらかな甘さに想いを託す――そんな時代のロマンが感じられます。

キャンディー説

1980年、全国飴菓子工業協同組合が「ホワイトデー」と命名。
「愛に応えるホワイトデー」というキャッチコピーとともに、キャンディーを贈ることを提案。

百貨店などでの展開を通して、“ホワイトデー”という名称が全国へと広がったといわれています。
ここで初めて、現在の呼び名が定着したのだとか。

お菓子メーカーのコラボ説

昭和40年代後半から、菓子メーカー各社が「リターン・バレンタイン」としてクッキーやマシュマロを販売。
その後、昭和48年頃に共同キャンペーンを実施し、徐々に現在のかたちへと整えられていったという説もあります。

いずれにしても、“お返し”を大切にする日本らしさが土台に。

では、なぜ「ホワイト」デーなのか。
「ホワイトデー」という名前の由来にも、いくつかの説があります。

・飴の原料である砂糖が白いこと
・マシュマロの白さからの連想
・若者の純愛や純潔を象徴する色

白という色に込められた、清らかでまっすぐな想い。
昭和の時代背景を思うと、そのネーミングにもどこか時代の理想が映し出されているようです。

日付にも諸説あります。
・バレンタインデーのちょうど1か月後で覚えやすい
・日本で初めて飴が作られた日が3月14日前後だった
・ローマの伝説に由来するという説

ヴァレンティヌス司教が処刑された1か月後の3月14日、
彼に救われた恋人たちが改めて永遠の愛を誓い合った――
そんな物語にあやかったというロマンチックな説も残っています。

海外のホワイトデー事情

日本生まれのホワイトデーですが、現在では東アジアにも広がっています。

■ 韓国
日本以上に華やかに祝われることも。
大きなバスケットにお菓子や花束、ぬいぐるみを詰めて贈るのが定番なんだとか。
さらに、4月14日にはバレンタインやホワイトデーに縁がなかった人が

黒い服を着て黒いジャージャー麺を食べる「ブラックデー」というユニークな文化もあるのだそう。

■ 中国・台湾
「白色情人節」と呼ばれ、
義理へのお返しというよりは、恋人同士の記念日として親しまれています。

■ 欧米
ホワイトデーそのものはありませんが、
3月14日は「円周率の日(パイの日)」として知られ、パイを楽しむ習慣が。

また、イタリアでは近い時期の3月8日を「ミモザの日」とし、
男性が女性へ感謝を込めてミモザの花を贈る風習が根付いています。

国が違えば、同じ季節の行事でも、その意味やかたちは大きく異なります。

贈り物とは、物そのものだけでなく、
相手を思う時間や気持ちも一緒に包まれているもの。

今年の3月14日。
何を贈るかを考えるそのひとときもまた、
大切な時間なのかもしれません。


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