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2025.12.08

年のはじめに「福」を駆け抜ける、西宮の朝|開門神事 福男選び

タグ:#イベント

兵庫県西宮市にあるえびす宮総本社・西宮神社。
そこでは毎年1月10日の早朝、古くから続く「開門神事 福男選び」が行われています。

赤門が開く音を合図に、参道を駆け抜ける人々。
レースでも競技でもなく、幸福を願う神事についてご紹介します。
 

はじまりはいつ?

西宮神社で行われる福男選びは、十日えびすの三日間(1月9日~11日)にあわせて行われます。
その歴史を辿ると、行きつくのは江戸時代に自然発生的に生まれた「走り詣り」。

かつては、より早く神様へ参拝しようと、
氏子たちが夜明けとともに家を飛び出したといいます。

門松を逆さにして静かに夜明けを待ち、朝の光と共に走り出す。
そんな素朴な信仰心が、いまの神事の原点なのです。

「福男」と名づけられたのは昭和15年。
昭和初期に一番乗りをめぐって起きた感動的な出来事がきっかけで
正式に上位3名が福男と称されるようになったのだとか。

戦火により一時中断された時期もありましたが、昭和28年に復活。
再開当初はわずか10名ほどだった参拝者も、現在では全国から5000人が集うまでになりました。
 

早朝に始まる西宮の風物詩

開門神事は、十日えびす大祭が終わった午前6時に表大門(赤門)が開き、神事が始まります。

参道は約230メートル。
コンクリートから石畳へ、そして急なカーブと坂が続く難所「えびす坂」へと続きます。


・第一カーブ「天秤カーブ」
・大きなクスノキの横を通る「審判の楠」
・最後の難所「魔物の角」「えびす坂」
冬の朝の冷気を切り裂くように、人々が本殿へ走る姿は、
西宮の風物詩として親しまれています。

到着した順に3位までがその年の福男(または福女)となり、
認定証や御神像、福笹などが授与されるのです。

参加するには?

福男選びに参加するには、スタート位置を決める抽選(くじ引き)が重要なカギを握ります。
くじ運がよければ、スタートの一歩目からアドバンテージに。
ただ安全確保のため、体格や状況に応じて係員が後列を進める場合も。
この神事では速さよりも「無事であること」がなにより大切なのです。

抽選の流れ

・1月9日 午後10時頃:抽選に参加できる先着を受付
・1月10日 午前0時頃:ブロックを決めるくじ引き
       午前3~4時頃:集合、午前6時 開門
※投稿時の情報となりますので、詳細は直接運営元にお問い合わせください

参加資格

・中学生以上
・スポーツシューズの着用
・コスプレや被り物は禁止
・女性も参加可能
(抽選に外れても後ろブロックから参加可能)
※投稿時の情報となりますので、詳細は直接運営元にお問い合わせください。

福男に選ばれたら?

福男に認定されると、宮司からの認定証のほか、御神像や福笹が授けられます。

・御神像(大)
・福笹
・えべっさんの米 1俵
・酒樽(持ち帰りやすい形に引き換え可能)
・ヱビスビール、えびすフィナンシェ、松葉ガニなど副賞も多彩

授与後は1年間、神社の行事に奉仕参加することも大切な役目に。

西宮神社 概要

●所在地:〒662-0974 兵庫県西宮市社家町1-17

●参拝時間:
・開閉門時間:〔4月~8月〕5時~19時 〔10月~2月〕5時~18時 〔9月、3月〕5時~18時半
・授与所:9時~17時
・祈祷受付:9時~16時半
・えびす資料展示室:9時~16時
・西宮神社会館:10時~18時

●アクセス:
・阪神電車・本線「西宮駅」えびす口より南西へ徒歩5分
・JR神戸線「さくら夙川駅」より南東へ徒歩10分
・JR神戸線「西宮駅」より南西へ徒歩20分
・阪急電車・神戸線「夙川駅」より南東へ徒歩15分
詳しくはこちらから

●駐車場:境内、西南にあります。
※祭典等の都合により駐車できない場合があります。
※十日えびす期間中は公共交通機関がおすすめです。

●公式サイト:https://nishinomiya-ebisu.com/
※ブログ投稿時の詳細となります。最新情報は公式サイト等からご確認ください。

【参考情報】
https://nishinomiya-ebisu.com/



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