ひな人形にはどんな意味があるの?雛飾りの役割とは
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ひな人形って何を表しているんだろう
そんな風に思ったことはありませんか?
華やかに並ぶ雛飾りには、昔から受け継がれてきた大切な願いや意味が隠されています。
その役割を知ることで、3月3日がいつもとは少し違ったひな祭りの日になるかもしれません。
ひな人形に込められた2つの大きな願い
ひな人形は単に3月3日を彩る飾りではありません。
そこには、長い歴史の中で育まれてきたお子さんへの2つの祈りが込められているんです。
ひとつは、災厄を引き受けるお守りとしての役割。
平安時代、人々は紙や土で作った「ひとがた」に自分の厄を託し、川へ流す「流しびな」を行っていたのだとか。この習わしが、ひな人形の原点とされていて、子どもが病気や事故に遭わず、健やかに日々を重ねられるよう、人形が身代わりになって守ってくれると信じられてきたのです。
もうひとつは、良縁と幸せな結婚への願い。
ひな人形は天皇陛下と皇后陛下のご成婚を表した"理想の夫婦像"の象徴。
よい縁に恵まれ、あたたかな家庭を築けますように。
そんな未来への祈りが込められているのです。
ひな人形を飾るという行為そのものが、
家族から子どもへと手渡される、やさしい願いのかたちなのかもしれません。
ひな壇にならぶ人形たちの役割とは
十五人飾りのひな壇は、ひとつの結婚式の場面を丁寧に再現したものだと言われています。
そこに並ぶ人形たちには、それぞれに役割があるんです。
●1段目:男雛・女雛(親王)
婚礼の主役である新郎新婦を再現。
男雛は笏、女雛は檜扇を持ち、気品あふれる姿で並び立ちます。
●2段目:三人官女
皇后に仕える女性たち。
結婚式の場では酒器を持ち、祝宴の席を整えるお世話役です。
● 3段目:五人囃子
能楽を奏で、婚礼の場に華やぎを添える音楽隊。
歌や太鼓、笛といった音が、祝福の空気を柔らかく包み込みます。
● 4段目:随身(左大臣・右大臣)
新郎新婦を守る警護の役。
刀や弓矢を携え、儀式の安全を見守る頼もしい存在。
● 5段目:仕丁(じちょう)
雑務や支度を担う“裏方”の人々。
怒り・泣き・笑い、と豊かな表情で雛壇に温もりを添えます。
● 6~7段目:嫁入り道具・乗り物
タンスや鏡台などの嫁入り道具、御駕籠(おかご)や牛車といった乗り物が並び、
婚礼行列や新生活の準備を象徴しています。
ひな人形は"ひとりにひとつ"が良いとされる理由
ひな人形には“身代わり”としての役割があるため、
古くは「子どもひとりにひとつ」が望ましいとされてきました。
姉妹で共有したり、お下がりを譲り受けたりすると、
厄までも引き継いでしまう――
そんな考え方があったのだそう。
とはいえ現代では、住まいの事情に合わせて
つるし雛や市松人形など
その子のための小さなお守り人形を迎えるご家庭も増えています。
“想いを込めて選ぶこと”そのものが、大切にされるようになってきたのです。
雛飾りに添えられた小さな願いごと
人形のほかにも、雛飾りにはさまざまな縁起物が並びます。
●桜:魔除け
●橘:不老長寿
●ひし餅(桃・白・緑):魔除け、清浄、健康祈願
●白酒:厄除けと長寿
どれも子どもがすこやかに育つようにと添えられたものばかり。
小さな飾りにも、昔の人々の祈りが現代にも息づいているのです。
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