一年のはじまりにいただく祝い酒──お屠蘇に込められた願いとは
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本日は1月2日。
昨日の元旦、おせち料理を囲みながら、新年の祝い酒を口にしたという方も多いのではないでしょうか。
お正月の食卓に欠かせない「お屠蘇(おとそ)」。
毎年なんとなく飲んでいるけれど、
その意味や由来まで意識する機会は、意外と少ないかもしれません。
お屠蘇は単なるお祝い用の日本酒ではないんです。
すでに飲んだ方も、飲みそびれてしまった方も。
一年のはじまりに改めて知っておきたい、お屠蘇に込められた願いをご紹介します。
そもそもお屠蘇って?
「お屠蘇気分」という言葉があるように、「お正月の浮かれた気分」や「朝から飲むお酒」というイメージで使われがち。
本来のお屠蘇は、日本酒やみりんに5~10種ほどの生薬を漬け込んで作られる「薬草酒」。
その歴史は非常に古く、なんと中国・「三国志」の時代まで遡るのだとか。
魏の武将・曹操にも仕えたとされる伝説の名医「華佗」が、
厄除けのために数種類の生薬をお酒に漬け込んで作ったのが始まりだとされています。
日本には平安時代に伝わり、当初は貴族の宮中行事でしたが、江戸時代になると一般庶民のあいだでもお正月の習慣として定着したのだそう。
漢字に込められた力強い意味
「屠蘇」という漢字には諸説ありますが、下記の意味を持っていると言われています。
・屠:悪いものを切り捨てる、屠(ほふ)る
・蘇:魂を目覚めさせる、蘇らせる。
つまり、お屠蘇には、「1年の邪気を払い、心身を蘇らせて無病長寿を願う」という
健康への非常に切実な願いが込められているのです。
身体にいい?お屠蘇の中身
お屠蘇ならではの独特の香りや味わいを生み出しているのが「屠蘇散」と呼ばれる生薬のミックス。
これには現代の視点で見ても理にかなった素材が含まれているんです。
●代表的な中身と期待される働き
・山椒:胃の働きを助ける、整腸作用など
・肉桂(シナモン):身体をあたためる、血行促進など
・桔梗:咳止、去痰など
・防風:発刊、解熱作用、抗炎症など
お正月はご馳走を食べて胃腸が疲れたり、寒さで風を引きやすかったりする時期。
お屠蘇は、そんな冬の体調管理にも一役買っている飲み物なんです。
中身には地域差があるとも言われています。
• 関西地方など:日本酒にみりんや生薬(屠蘇散)を合わせたもの
• 関東より北の地域など:屠蘇散を使用せず、日本酒(清酒)のことを指すことも
• 九州地方:熊本では「赤酒」、鹿児島では「黒酒」という地酒を使って作られたもの
形式にとらわれすぎず、それぞれの家庭の味や地域の文化を大切にするのが一番です。
年少者から年長者へ―飲み方のルール
お屠蘇は、年少者から年長者への順で飲むのが正式な作法とされています。
若い人の生気や力を、年長者へ分け与える。
そんな意味が込められているのだそうです。
地域によっては、年長者の知恵を若者へ授けるという考えから、
逆の順で飲む場合もあります。
なお、厄年の人は例外とされ、
厄を分けてもらう意味で最後に飲むのがよいとされています。
朱塗りの屠蘇器に三段重ねの盃。
一人につき三回に分けていただくのが正式な作法ですが、
専用の器がなくても、普段の酒器で問題ありません。
未成年の方やお酒が苦手な方は、
口をつける仕草だけでも縁起が良いとされています。
一年の始まりに、無病長寿を願って飲むお屠蘇。
単なる「お祝いのお酒」というだけでなく、家族の健康を守るための先人の知恵が詰まった「薬酒」であり、世代をつなぐ儀式でもあります。
昨日しっかりと作法通りに飲んだ方も、いつもの乾杯として楽しんだ方も。
改めてこの一年が健康で素晴らしいものになるよう、
お屠蘇の由来に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。
それでは、引き続きよいお正月をお過ごしください。
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