地域で違う雛人形の飾り方
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3月3日のひな祭りに飾る雛人形。
それは、お子さまの健やかな成長と幸せを願い、災いから守ってくれる「お守り」として、古くから大切にされてきました。
厄を引き受け、身代わりとなってくれる——そんな想いが、一体一体の人形に込められています。
現在、47 TREASUREでは選りすぐりの雛人形をご紹介していますが、販売は【1月20日】まで。
今回はその締めくくりとして、知っておくと少し雛人形が愛おしくなる、地域ごとの違いについてご紹介します。
右か左か?男雛と女雛の並べ方
雛人形の飾り方で、最もよく知られている違いが、
一段目に座る男雛(お内裏様)と女雛(お雛様)の左右の位置。
● 関東式(向かって左に男雛、右に女雛)
現在、日本で最も一般的とされている並べ方。
この形が広まった背景には、明治以降に皇室が取り入れた西洋の国際儀礼があります。
西洋では「右側が上位」とされ、男性が右、女性が左に立つのが正式。
大正天皇の即位式で、この考え方が採用されたことをきっかけに、
この並べ方が全国へと広まったと言われています。
● 関西式・京雛(向かって右に男雛、左に女雛)
一方、京都を中心とした関西では、今も日本古来のしきたりに基づいた飾り方が大切にされています。
それが「左方上位」。
向かって右側、つまり人形から見て左が上位とされる考え方です。
平安時代、帝は妃の左側(向かって右)に座っていたとされ、
京都御所・紫宸殿での儀式の形式が、そのまま雛人形にも受け継がれているんです。
今では、どちらが正解ということはなく、
家庭の習慣や人形のつくりに合わせて、自由に飾ることが一般的になっています。
表情にもあらわれる、地域の個性
雛人形の違いは、並べ方だけではありません。
実は、お顔立ちにも地域ごとの好みが表れています。
● 関東雛
主に関東地方で作られる雛人形。
少しふっくらとした輪郭に、大きめの目、
口元にはほのかな微笑みが浮かび、親しみやすい印象です。
● 京雛
京都の職人が手がける伝統的な人形で、「京顔」と呼ばれます。
細面で鼻筋が通り、切れ長の目。
静かな気品をたたえた、公家文化らしい表情が特徴です。
近年では、関東雛と京雛の要素を併せ持った、
穏やかで中庸なお顔立ちも多くなっています。
三人官女・仕丁にも、文化の違いが
五段・七段飾りになると登場する従者たちにも、地域性が色濃く表れます。
● 三人官女
二段目に並ぶ官女たち。
関東では、祝いの場で使われる「三方(さんぽう)」を持つのが一般的。
一方、京雛では、松竹梅を飾った「嶋台(しまだい)」が用いられることがあります。
● 三人仕丁
五段目に並ぶ、泣き・怒り・笑いの表情をした従者たち。
・関東
武家文化の影響を受け、外出に使う「台笠」「沓台」「立傘」を持っています。
・関西(京雛)
宮中の暮らしを表現し、「熊手」「ちり取り」「ほうき」といった掃除道具を持つのが特徴。並び順も「泣き・怒り・笑い」と異なる場合があります。
各地で受け継がれる伝統の雛人形
日本各地には、江戸時代から受け継がれてきた独自の雛人形があります。
●享保雛(京都)
面長で切れ長の目、白く細い手。豪華な造りで、大型のものも多く見られます。
●寛永雛(山形など)
小ぶりで、両手を広げた姿が特徴。上川の舟運とともに伝わったとされ、今も大切に守られています。
●次郎左衛門雛(佐賀など)
ふっくらとした丸顔に、やさしい表情。上流階級に愛された、気品ある雛人形です。
●古今雛(大分など)
金糸を使った華やかな衣装。現代の雛人形の原型になったといわれています。
食べ物や飾る時期にも、地域色
ひな祭りに欠かせない「ひなあられ」も、地域でまったく異なります。
●関東:うるち米のポン菓子に甘い蜜
●関西:もち米のおかき。醤油や塩味が主流
また、飾り始める時期もさまざま。
関東では立春頃から、関西では3月3日当日から飾る地域もあります。
1月20日受注〆|柿沼東光のひな人形
47 TREASUREでは江戸木目込みで仕立てられた
柿沼東光のひな人形をご用意しております。
ご注文を受けてから、職人がひとつひとつ丁寧に仕立てるお雛さん。
受け継がれてきた技と想いを、暮らしの中で感じてみませんか。
どうぞこの機会に、お迎えください。
