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2025.09.06

3万発の花火が夜空を染める—第38回利根川大花火大会

タグ:#イベント

 

夏の夜空を埋め尽くす、3万発の大輪――。
茨城県境町で開催される「利根川大花火大会」は、日本最大級のスケールを誇る特別な花火イベント。約120分にもわたり、音楽とシンクロするスターマイン*や迫力ある尺玉が次々と打ち上がり、観客を圧倒させる夏の風物詩なんです。利根川の広大な河川敷を舞台に、川面に映る花火まで楽しめる圧巻のワイドビューはまさに感動のひとこと。

2025年は**9月13日(土)**に開催。
夏の締めくくりに、あなたもこの圧倒的な体験に立ち会ってみませんか?

*スターマイン:花火大会でよく見られる、大小様々な花火を短い時間で一斉に連続して打ち上げる「速射連発」という打ち上げ方法のこと

 

今年で開催38回目の大イベント

利根川大花火大会は1986年にスタートし、今年で38回目。
その規模は関東でもトップクラスで、全国から花火ファンが集まる夏の一大イベントに。

観客席のすぐそばで炸裂する花火、リズムにぴったり合わせた演出…。
全身で浴びる迫力は、他ではなかなか味わえません。

毎年この日を楽しみに訪れる人が後を絶たないのも納得。

夏の終わり、秋の入口を告げる9月に開催されることもあり、締めくくりの花火大会としても人気を集めているんですよ。

利根川ならではの圧巻のスケール

この大会を語る上で外せないのが、利根川のスケール感。
広大な利根川の河川敷を舞台に、横幅いっぱいに広がる大規模な打ち上げが展開されるんです。
水面に映る光と空に咲く花火が一体となり、幻想的なパノラマが広がるのはこの会場ならではの光景。思わずカメラを構えたくなりますが、肉眼で見るスケール感は格別ですよ。

そして音楽と完全にシンクロした演出が楽しめるのも大きな魅力。
リズムに合わせて炸裂するスターマインや、頭上で開く尺玉の迫力は圧巻の一言。
耳と目と体で感じる花火は、他の大会ではなかなか味わえない特別な体験になるはずです。

全国トップクラスの花火師が届ける一夜限りの豪華なショータイム

 

この花火大会の最大の見どころは、”四大花火師”と呼ばれる全国でも指折りの花火師が勢ぞろいすること。

山﨑煙火製造所、野村花火工業、紅屋青木煙火店、マルゴー。
この4社は「四大花火師」と呼ばれ、全国の花火競技大会でも最高の栄誉である内閣総理大臣賞を獲得してきた名工たちです。

一発一発に込められた技術と哲学。その違いを見比べながら観るのも、利根川大花火大会ならではの楽しみ方です。

 


【四大花火師のご紹介】

山﨑煙火製造所 (茨城県つくば市)

明治36年に創業した老舗で、現在は4代目が技と心を受け継いでいるのだとか。
特徴は、色の切り替えが鮮やかで「パックリ・くっきり」した花火。
無駄をそぎ落とし、一発一発を精密に仕上げるストイックな姿勢。
音楽と融合した「ミュージックスターマイン」を得意とし、夜空に咲かせる花火はまるで舞台芸術のよう。
国内の競技大会で優勝を重ねるだけでなく、世界大会でも入賞しており、名実ともに世界レベルの花火師です。
「花火は人生そのもの」と語る職人の魂を、ぜひ感じ取ってみてください。

野村花火工業(茨城県水戸市)

明治8年創業、花火業界では屈指の長い歴史を持つ花火師です。日本の伝統である菊花火を磨き上げ、「菊の野村」と呼ばれるほどの完成度を誇ります。
貼りを幾重にも重ねた多重芯の花火は、夜空に大輪を描き出し、開いた瞬間の美しさは圧倒的。さらに、一発の花火の中で色や形を変化させるなど、観客を飽きさせない工夫も満載。
野村花火工業が大切にしているのは「音」。胸に響く轟音を通じて、心を揺さぶる体験を届けたいという想いがあります。2017年には土浦と大曲で内閣総理大臣賞を同時受賞するなど、まさにレジェンドの一社です。

紅屋青木煙火店 (長野県長野市)

大正5年創業の紅屋青木煙火店は、「心に残る花火」を追求する花火師です。
丸く開く花火や柳のように垂れ下がる花火を得意とし、さらに音楽とストーリー性を組み合わせることで、観客の感情に訴えかける作品を生み出しています。
花火は一発勝負。だからこそ、その一瞬に全力を込める。
スターマインや創作花火の分野でも数々の賞を受賞し、2017年には土浦で内閣総理大臣賞を受賞。静かに、でも確かに心に響く花火を、あなたも味わえるはずです。

マルゴー (山梨県西八代郡)

1954年創業とこれまで紹介した花火師の中では比較的新しい存在ながら、その革新的な姿勢で注目を集める花火師。”この時この場所でしか見ることのできない驚きと感動”を届けるために、鮮やかで濃厚な色使いと、目まぐるしく変化する動きを駆使してきたのです。
モットーである「挑戦」を恐れず、新しい花火表現を次々と生み出す姿勢は、まさに新時代の花火師。2022年には大曲で内閣総理大臣賞を受賞し、実力も折り紙付きです。
「花火作りは楽しい」と語り、楽しむ姿勢をそのまま作品に乗せるマルゴーの花火は、観る人に元気や笑顔を与えてくれるはず。


伝統を守り抜く老舗から、新しい風を吹き込む革新派まで、
まったく個性の異なる花火師たちが一夜に集まる――。
それが利根川大花火大会の醍醐味。
同じ空に咲く花火でも、色合いや形、広がり方は驚くほど違い、
その違いを見比べられるのはこの大会ならでは。

光・音・自然が融合する120分間は、この夏の思い出になること間違いなし★
同2025年9月13日(土)、夏の最後を締めくくる感動の一夜を、ぜひ境町で体感してください。

開催概要とアクセス

開催日:2025年9月13日(土)
荒天時は翌日9月14日(日)に順延予定
開場時間:13:00
セレモニー開始:18:00
打ち上げ開始:18:30
打ち上げ数:約30,000発(日本最大級)
アクセス:
🚙圏央道「境古河IC」から約3.5km ※駐車場は事前予約制
🚃JR古河駅、東武南栗橋駅から臨時バスあり+徒歩30分

ご自宅でも”自分で楽しむ”花火

利根川大花火大会は圧倒的なスケールで“観る”楽しさを満喫できますが、
夏の花火の魅力はそれだけではありません。

自分の手で火を灯し、火花が広がる瞬間を間近で感じる
――そんな“やる楽しさ”も夏の風物詩ですよね。

47 TREASUREでは、福岡の職人が手仕事で仕上げる
手持ち花火を取り扱っています。

関東で愛される「長手牡丹」、関西の「スボ手牡丹」など、
同じ線香花火でも姿も表情も違うんです。
さらに、富士山をモチーフにした「花富士」、鯨が潮を吹くように火花が広がる
「鯨花火」など、遊び心あふれる花火も人気です。
どれも職人の手仕事でしか表現できない繊細さ。
手のひらに宿る小さな灯りが、夏の夜をやさしく彩ってくれるはず。

この夏の最後に、忘れられない時間を過ごしませんか?

参考

【公式】茨城県境町 第38回利根川大花火大会

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