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2025.10.31

フクロウが幸運の鳥と呼ばれるワケ

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提供:津軽びいどろ

夜の森にひっそりとたたずむフクロウ。
静かな羽ばたきと、大きく澄んだ瞳。
その神秘的な姿は、古くから人々の心を惹きつけてきました。

今では「福を呼ぶ鳥」として親しまれているフクロウ。
なぜこれほどまでに“幸運”と結びつけられているのかご存知ですか?

今回は、そのワケについてご紹介します。

 

言霊に宿る「福」の音

日本でフクロウが縁起物として愛されてきた背景には、
その名前の“音”に込められた言霊の力があるんだとか。

日本人が古くから大切にしてきた言葉に宿る力=言霊(ことだま)。
そのため、縁起の良い当て字や語呂合わせが生まれ、
やがて「フクロウ=幸せの象徴」という考えが広まっていったのだそう。

たとえば、
「福来郎(ふくろう)」は“福が来る”、
「不苦労(ふくろう)」は“苦労しない”、
「福老(ふくろう)」は“幸せに年を重ねる”、
「福路(ふくろう)」は“幸福な人生を歩む道”。

日本ならではの“言葉に願いを込める”文化の中で、
フクロウはまさに“福を運ぶ鳥”として親しまれてきたのです。

こうした言霊の考え方は、贈り物やお祝いの場面にも受け継がれていて、
今もなおフクロウのモチーフは「幸せを贈る象徴」として愛されているんです。

体の特徴にも幸運の由来

フクロウが縁起物とされる理由は、名前の語呂だけではありません。
その身体的な特徴にも、たくさんの縁起が隠れているんです。

夜でも明るくものを見通すその瞳。
「夜目が利く」=「世目(よめ)が利く」ともいわれ、
“先を見通す力”や“世間に明るい知恵”の象徴とされてきました。

新しいことを始めるとき、先を見据えて歩む人々の象徴として、
フクロウは背中を押してくれる存在なのかもしれません。

また、“首がよく回る”ことでも知られるフクロウ。

日本では「首が回らない」といえば経済的に苦しいことを指しますが、
その逆に“首がよく回る”フクロウは、「金運に恵まれる」「商売繁盛」の
象徴とされてきたのです。

その姿からは、“柔軟にものごとを見渡す力”や“順応する知恵”も感じられます。
まさに、暮らしに穏やかな希望をもたらしてくれる存在なのです。

世界でも愛される知恵の鳥

フクロウは日本だけではなく、世界中でも幸運や知恵の象徴とされているんです。
古代ギリシャでは、知恵と戦略の女神アテナの肩にフクロウがとまっており、
 その姿から「知恵」「洞察」「学び」の象徴として敬われてきました。
 “森の賢者”というイメージは、まさにここから広まったと言われているのだそう。
ヨーロッパでは“真実を見抜く目”として司法や教育のシンボルに用いられたり、
エジプトでは“神秘の霊鳥”として異界と現世をつなぐ存在に。

 メキシコやギリシャでは“富をもたらす鳥”として家に飾られたりと、
 どの地域でもフクロウは“知恵”と“幸福”の象徴として語り継がれているのです。
一方で、中国など一部の地域では“夜鳴きの鳥”として
忌み嫌われた時代もあったのだとか。
 
それでも、時代を経て人々の解釈が変わり、
フクロウは再び“幸せを招く存在”として親しまれているんです。

福を呼ぶ鳥を、あなたの暮らしにも。

昨今の日本でも、フクロウモチーフの雑貨や工芸品は多くの人に愛されています。

玄関に置けば“福を招く”、デスクに飾れば“知恵を授ける”。
風水では、西の方角に黄色いフクロウを飾ると金運が上がるとも言われています。


フクロウの羽を見かけた日は“チャンス到来”、
夢に出てきたら“運気上昇”のサイン。

そんな小さなジンクスも、思わず微笑んでしまいます。


見守るような瞳と、穏やかな佇まい。
その存在は、慌ただしい日々の中でふと心を落ち着かせてくれて、
時には背中を押してくれる。
幸運を呼ぶ鳥、フクロウ。

あなたの暮らしにも、フクロウのアイテムを1つ迎え入れてみてはいかがでしょうか。
きっとやさしい福を運んできてくれるはず。


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