山中温泉で楽しむ紅葉の絶景と温泉めぐり
タグ:#イベント

秋の訪れとともに、山や渓谷が色鮮やかに染まる季節。石川県加賀市にある山中温泉は、この時期に訪れるからこそ味わえる特別な美しさにあふれています。
渓谷を彩る紅葉、芭蕉も愛した名湯、そして日本海の旬の美味。自然と文化が息づくこの温泉地で、秋ならではの贅沢な時間を過ごしてみませんか。
鶴仙渓の紅葉に包まれる散策
山中温泉の象徴ともいえるのが、大聖寺川沿いに広がる鶴仙渓。黒谷橋からあやとりはし、こおろぎ橋へと続く約1.3kmの遊歩道は、秋になると鮮やかな紅葉に彩られます。
例年、鶴仙渓の紅葉は11月上旬に色づき始め、中旬から下旬にかけて見頃を迎えます。下流の黒谷橋付近から徐々に色づき始め、あやとりはし、こおろぎ橋へと順に広がっていくため、訪れるタイミングによって違った表情を楽しめるのも魅力です。
紅葉の見どころスポット
黒谷橋
渓谷の入り口にあたる黒谷橋周辺は、いち早く色づき始めるエリア。赤や黄色が水面に映り込み、散策のスタートにふさわしい景観を見せてくれます。

あやとりはし
建築家・黒川紀章氏が設計したS字型のユニークな橋。紅葉に包まれた赤い橋はひときわ映え、鶴仙渓の人気撮影スポットです。橋上から望む渓谷の紅葉は迫力満点。

こおろぎ橋
山中温泉を代表する木造橋。周囲の木々が錦に染まる光景は、秋の絶景そのもの。特に夕暮れ時には、川面に映り込む紅葉が幻想的な雰囲気を生み出します。

川のせせらぎと紅葉に包まれる散策は、秋の山中温泉ならではの贅沢な体験です。
紅葉と共に味わう「川床」のひととき

鶴仙渓を訪れたなら、ぜひ体験していただきたいのが名物の川床。4月から11月末まで設けられ、秋には紅葉を眺めながら特別な時間を過ごせます。
山中温泉出身の料理人、道場六三郎氏が監修した冷製抹茶しるこや川床ロールといった甘味は、ここでしか味わえない逸品。清流の音と紅葉の彩りに包まれながらいただく一皿は、旅の記憶に深く刻まれることでしょう。

芭蕉も称えた名湯で心身を癒す
散策で少し冷えた体を温めてくれるのが、1300年の歴史を持つ山中温泉。奈良時代に高僧・行基が発見したと伝わり、松尾芭蕉が「扶桑の三名湯」と称賛したことでも知られています。
泉質は単純温泉(低張性・弱アルカリ性・高温泉)で、神経痛や冷え性、疲労回復に効果的。11月の澄んだ空気の中で湯けむりに包まれる心地よさは、まさに秋の醍醐味です。
旅の余韻を日常に。「iroikoi 鶴仙渓シリーズ」

最後にご紹介したいのが、山中漆器のブランド「iroikoi(いろいこい)」による「鶴仙渓シリーズ」。
450年以上の歴史を持つ漆器の技で、鶴仙渓の情景を器に映し出しています。赤から橙へと移ろうグラデーションは、まるで紅葉に染まる渓谷そのもの。器を手にすると、光の加減で表情が変わり、食卓に小さな風景が広がります。
普段の食事をより華やかに彩るのはもちろん、インテリアとして飾って眺めるのもおすすめ。山中温泉の思い出を日常に取り入れ、旅の余韻を楽しんでみてはいかがでしょうか。
山中温泉は、紅葉が彩る鶴仙渓の絶景、風情ある川床体験、芭蕉も称えた名湯、日本海の美食、そして伝統文化と、秋ならではの魅力にあふれています。 紅葉を眺め、温泉で癒され、旬を味わう――。この季節だからこそ体験できる贅沢な旅を、ぜひ山中温泉で楽しんでみてください。
アクセス
参考
●一般社団法人 山中温泉観光協会公式サイト