母として、伝える人として。東北工芸製作所・佐浦みどりさんの1日
東北工芸製作所で、店舗運営や広報、イベントなどを担当している佐浦みどりさん。
職人である代表をそっと支えながら、お客様に商品の魅力を伝える“工房の顔”のような存在です。
自らも作業に加わり、検品や出荷まで丁寧に手をかける毎日。
今回はそんな佐浦さんの普段の仕事や日常をご紹介します。
穏やかでアクティブ—そんな言葉がぴったりの方です。

| 名前 | 佐浦 みどり(さうら みどり) |
| 生まれ | 岩手県 盛岡市 |
| 扱う工藝品 | 玉虫塗 |
| 肩書 | 有限会社東北工藝製作所 常務取締役 |
| 飼っている動物 | インコ |
| 高校時代の部活 | 卓球部・地学部 |
朝の時間を大切にする、佐浦さんの一日のはじまり
外がようやく明るくなってくる5時半。
取材当時、佐浦さんは毎朝5時半に起きて娘さんのお弁当を作られていました。
現在は娘さんが大学生となり、お弁当づくりは一段落したそう。
それでも、朝の時間を大切にする習慣は変わらず、
家を整え、インコに餌をやり、珈琲を楽しむ穏やかなスタートが続いています。
家族の朝ごはんを用意したあと、
自分はパンとヨーグルト、そして珈琲が定番ですね。
朝ごはんは気持ちを整える時間でもあると教えてくださいました。
健康や肌の調子のためでもあり、
一日を気持ちよく始めるための小さな習慣なのだそう。
東北工芸製作所の店舗がオープンするのは10時。
それまでにメールや問い合わせの確認、店内の掃除を済ませるのが日課です。
“お嫁に出す気持ちで”送り出すモノづくり

お店が開くと、接客の合間に商品の検品や出荷作業。
どんなに忙しくても検品と出荷は自分でやるようにしているのだとか。
商品を出荷するときはまさにお嫁に出すような気持ちです
手元を離れた瞬間から、誰かの暮らしの中で息づくことを思いながら――
ひとつひとつ、丁寧に送り出しているのだそうです。
時には自転車で商品を届けに行くことも。
ときには、自転車で商品を届けに行くこともあるのだとか。
その軽やかな行動力、、尊敬です。
印象的だったのは、東京2020オリンピック・パラリンピックでのエピソード。
製作した公式グッズを、海外の要人がとても気に入ってくださり、今も交流が続いているのだとか。
ものを通して国を越えてつながるのが嬉しくて。
アンバサダーをしているうちに、その国自体も好きになりました
そんな想いがあるからこそ、今もつながりが続いているのかもしれません。
走って、整えて、また明日を迎える
仕事が続く日々の中で、佐浦さんにとって大切なのは“自分を整える時間。
それが、ランニングとお風呂です。
旦那さんと息子さんがトライアスロンをしている影響で、走るようになったんだとか。
週に一度は2〜5キロ走ることも本当に少ないけどあります。
走っているときは一人になれて、頭の中を整理できるのだとか。
そして一日の終わりには、ゆっくりお風呂へ。
30分以上入りますね。ラジオを聴いたり、考えごとをしたり。
お風呂の時間がいちばんのリフレッシュです。
走る→お風呂→お酒がOFFの日の定番なんだとか。
休日は外でご飯を楽しむのも好きで、
旬のものを食べると元気が出るとお話してくださいました。
佐浦さんから溢れ出るやさしさと誠実さが、工房の空気をつくり
そして、玉虫塗の魅力を今日も誰かの暮らしへ届けているのではないでしょうか。
