玉虫塗をもっと身近に。TOUCH CLASSICという新しいカタチ

光を受けてふわりと色を変える玉虫塗。
その美しさをもっと身近に、もっと暮らしの中で気軽に楽しんでほしい
そんな想いから生まれたのが、TOUCH CLASSICです。
観る工芸から使う工芸へ
TOUCH CLASSICのはじまりは、2011年の東日本大震災。
大きく揺れた日常のなかで、再び前を向こうとする人々の姿に背中を押され、
東北工芸製作所のスタッフと職人たちは「工芸で新しい一歩を」と立ち上がりました。
幸いにも工場は稼働できる状態にあり、
宮城出身のアートディレクター・小野清詞さん、
そして30年以上の技を持つ職人が加わり、
“観る工芸品から、使う工芸品へ” をめざした取り組みが進みます。
その想いを胸に進めたプロジェクトは、翌年には海外展示会でプレデビュー。
伝統に現代の感覚を通わせた新たな漆器は、
静かに、そして確かに世界へ向けて歩み始めたのです。
玉虫塗の魅力を日常の中へ
玉虫塗の最大の魅力は、光の角度で色が移り変わる独特の表情。
この美しい変化は、銀粉を蒔き、その上から透明感のある漆を重ねる
という特別な工程によって生まれます。
濃い漆の奥からふわりと浮かぶ光。
その奥行きある艶は、職人たちが一つ一つ丁寧に重ねた手仕事の結晶。
TOUCH CLASSICでは、この伝統技法を
テーブルウェアやステーショナリーへ応用し、
飾るための工芸品ではなく、
日々の暮らしの中で自然に使える工芸品へと仕立てています。
透明ガラスが引き立てる光の層
素地には、東京・墨田区の老舗・松徳硝子の薄吹きガラスを採用。
繊細に吹かれたガラスは驚くほど軽く、
玉虫塗が生む“光の層”を余すところなく映し出します。
宮城の山並みや、寄せては返す波を思わせるグラデーション。
自然のゆらぎを一瞬閉じ込めたようなデザインです。
ブランド初期のラインはあえて漆黒に統一され、
和にも洋にも寄り添うシックな存在へ。
海外の展示会では「墨絵のよう」と評されるほど、
控えめでありながら凛とした美しさをまとっています。
東北への願いを託したロゴマーク
ロゴマークにもブランドの想いが込められています。
六角形は東北6県を、右下の小さな点は宮城を。
そしてこの点こそ、玉虫塗の「玉」を象徴しています。
ここから東北を元気にしたい。
その願いが、TOUCH CLASSICというブランドの根に確かに息づいています。
