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2025.10.11

関の刃物まつりで「折れず、曲がらず、よく切れる」伝統の技を体験!

タグ:#イベント

 
刃物まつり

提供:大澤刀剣

秋風が心地よく吹き抜ける頃、岐阜県関市では、街全体が熱気に包まれます。
700年を超える刃物の歴史を誇るこの地で開催されるのが、「岐阜県関市刃物まつり」。
毎年10月、全国から多くの人々が訪れる、刀都・関の秋を象徴する一大イベントです。

世界を支える「関の刃物」 ― 700年以上続く匠の系譜

 

関の刃物の歴史は、鎌倉時代にまで遡ります。
刀祖・元重、金重の二人がこの地に移り住み、刀を鍛え始めたことが起源とされています。

長良川と津保川の清らかな水、刀を焼くのに欠かせない松炭、そして良質な焼刃土――
自然の恵みに支えられた関は、まさに刀鍛冶にとっての理想郷でした。

室町時代には刀匠の数が300人を超え、
「折れず、曲がらず、よく切れる」刀としてその名は全国に響き渡ります。
中でも、名匠・二代目兼元(関の孫六)や和泉守兼定の名は、今もなお語り継がれています。

その精神は、現代の職人たちにも受け継がれ、
今日では関市が**「世界三大刃物産地」**の一つとして知られるほどに。
古来の技と現代の技術が融合し、包丁、鋏、ナイフ、美粧具、医療用刃物など、
あらゆる分野で“関の切れ味”が世界中に広がっています。

伝統と革新が息づく「信頼のブランド」

「関の刃物」は、特許庁の地域団体商標として認定された地域ブランド。 長年受け継がれてきた匠の技と最新工学の融合により、
機能性・デザイン性・耐久性のすべてにおいて進化を続けています。

国内の刃物輸出額の約50%を占めるその実力は、
日本のモノづくりの粋を象徴する存在といえるのではないでしょうか。

 

半世紀以上続く伝統イベント「刃物まつり」

1968年に始まり、半世紀以上続く伝統イベント「刃物まつり」。
街中に活気が満ち、どこからか金属を研ぐ音が聞こえてきます。

祭りの目玉は刃物大廉売市(はものだいれんばいいち)。
市内の刃物メーカーや卸売業者、約40社が並び、
包丁、はさみ、爪切り、ナイフなどが特別価格で販売されているんだそう。

全国のナイフメーカーが集う人気イベント「関アウトドアズナイフショー」も開催。
アウトドア好きにはたまらない、見逃せないコーナーです★
関市ならではの“本物の技”を肌で感じられる実演も充実しています!

 

開催概要とアクセス

・開催期間:2025年10月11日(土)~10月12日(日)

・開催場所:本町通り(本町2丁目~8丁目)

・主催:関市刃物まつり実行委員会(関刃物産業連合会ほか)

・時間:10:00~17:00


刃物の音が響くまちへ

この秋、関市を訪れれば、
職人の息遣いと、金属の響きがまるで街のBGMのように聞こえてきます。
700年の時を超えて受け継がれる技と情熱。

「折れず、曲がらず、よく切れる」——その切れ味の背景にある物語を、
ぜひ刃物まつりで体感してみてください。

 


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