新年を迎える準備はできていますか? 2026年を彩る縁起ものたち

気づけば、今年もあと2か月。
慌ただしい毎日の中でも、そろそろ新年を迎える準備をはじめたくなる頃ではないでしょうか。
一年の厄を払い、新しい福を招く――
そんな願いを込めて飾る「縁起物」は、日本の暮らしに古くから息づく美しい習慣。
今回は職人の手仕事から生まれた“縁起もの”たちをご紹介します。
無病息災を願う 赤べこ

会津の郷土玩具として知られる「あかべこ」は、
古くから無病息災を願って飾られてきた縁起物。
かつては厄除けの色とされた赤が主流でしたが、
今では、青や黄、緑など、さまざまな色や柄の「あかべこ」が生まれているんです。
色とりどりの姿には、健やかに、穏やかに一年を過ごしたいという願いが込められています。
首をゆっくり揺らすその姿には、不思議と心を和ませる力が。
時代が変わっても、祈りの形は変わらない。
小さな体に込められた手仕事の温もりが、新しい年を静かに見守ってくれるはず。
小さな守り神 狛犬の木目込み人形

古来より神社の入口で邪気を払うとされる“狛犬”。
その力強い守護の象徴を、江戸木目込人形の技で現代に甦らせたのが
「Komainu charms(コマイヌ チャームズ)」。
凛々しさの中にやさしさが宿る表情。
伝統工芸士・柿沼東光氏による手仕事で、桐塑や正絹の素材にぬくもりを吹き込みます。
玄関やリビングにちょこんと置くだけで、穏やかな福を招き入れてくれるような
小さな守り神。
年のはじめにぴったりの心強い存在です。
福を呼ぶ ふくろう
「不苦労」「福来朗」――そんな言葉遊びのような縁起を持つ“ふくろう”。
青森の津軽びいどろ職人がひとつひとつ吹き上げるガラスのふくろうは、光を受けてやわらかに輝きます。
首がよく回ることから「お金が回る」、
夜目が利くことから「見通しが明るい」とも言われる、開運と金運の象徴。
新年の窓辺に飾れば、福を運ぶ光の守り神となってくれるのではないでしょうか。
昇り龍に願う、飛躍の一年
黒塗りの鞘に、金の龍が舞う。
岐阜・関市の職人が、ひとつひとつ丹念に仕上げた美術刀剣。
龍は古来より、力と繁栄の象徴。
天へと昇る姿から「昇り龍」と呼ばれ、
新しい年に向かって運気を高め、飛躍を願う縁起ものとして親しまれてきました。
金色に輝く龍の意匠は、まるで一年の始まりに立つ私たちを励ますよう。
鞘を抜けば、刀身にもまた龍が浮かび上がり、その姿には静かな迫力が。
飾るだけで空間が引き締まり、心に凛とした気を宿す――
新しい年を迎えるにふさわしい、力強くも美しいアイテムです。
あかべこが健康を、狛犬が守りを、
ふくろうが福を、そして龍が飛躍を――。
それぞれの想いを胸に、
新しい一年を迎える準備をはじめてみませんか?
